もしも、2万円でパソコンが店頭で販売されていたら、どうしますか?
新品でこの値段だとすると、とても信用出来ないと考えるのが通常です。
通信回線の契約と同時に、購入する必要があるのなら、通信会社と販売店の間で行われる報奨金の支払いなども含めた価格として納得できる場合もあります。
しかし、そのような特別の事情がない製品であれば、遠巻きにして見るだけでそのまま自宅に戻りそうです。
今回紹介する製品は、最新のOSである「Windows 8.1」を利用できるものを、2万円前後の価格で販売するだけの理由があります。
それが、スティック型パソコンである「m-Stick MS-NH1」です。
簡単に表現すれば、指先で簡単に摘むことができる程度のUSBメモリが少しだけ大きくなったような形状の製品の中に、一般的に利用されているデスクトップ型パソコンの本体の機能が搭載されています。
これだけでは、画面が表示できませんので、一般的なテレビであれば、DVDプレイヤーや、ゲーム機を接続するためにテレビに装備されている「HDMI端子」へ差し込んで下さい。
すると、パソコンの機能を追加した「スマート・テレビ」の登場です。
スティック型パソコンとは?
テレビの映像入力用の端子に差し込むだけで、そのテレビの画面をパソコン用のモニターとして利用することができる製品です。
今回紹介している製品は、パソコンのメーカーとして知られている「マウスコンピューター」が製造、販売しているものです。
一般的なパソコンで利用されている、Windows OSを搭載しているため、感覚的にはパソコンの操作と特に異なる部分はありません。
USB端子も付属していますので、現在利用しているキーボードやマウスを接続することもできます。
この機器は、近距離の無線接続規格である「Bluetooth(ブルートゥース)」にも対応していますので、そちらを利用すれば配線を省略することが可能です。
その他にも、microSDカードスロットが、本体に付いていますので、本体の32GBの記憶容量で足りない時には、メモリーカードを差し込んで対応することができます。
また、無線LANに対応していますので、インターネット上で提供されている、各種のオンラインストレージを利用する方法がお勧めです。
電源は、本体のMicroUSBポートに、付属の電源アダプタから給電する必要があります。
スティック型パソコンのメリット
モニター機能や文字入力機能など、一般的なパソコンには当然付属している、その他の機能を省略しているため、2万円前後の価格で販売していても不安を感じる必要はありません。
もう少し高機能の製品を、5万円前後で販売しても、十分商売になりそうな分野ではないでしょうか?
これならば、外出先に、この小さな本体を持っていけば、訪問先のテレビを利用することによって、大画面で操作を行うことが可能です。
取引先などにHDMI端子が付いている大型のテレビがあれば、規格の提案などを行う際には、かなり重宝するビジネス・ツール、となりそうです。
その他、旅行先などに携帯すれば、ホテルの部屋にあるテレビに接続することが可能となります。
これまでのように、万が一に備えて、ノートパソコンを、荷物に入れておく必要も無くなりそうです。
本体の記憶容量に付いても、最近ではクラウド上で提供されている業務用システムなどを利用する形態が、一般的になっていますので特に問題は発生しないと思われます。
逆に、セキュリティ対策としては、このような小さな端末に重要な情報を保管することによる、危険性を考慮する必要がありそうです。
できるだけ、起動に必要なプログラム以外は、保存しないような利用方法が好ましいと言えます。
大事な情報は、クラウド上に保存しておく手法が、最も安心できるのではないでしょうか?
どちらにしても、Windows OSが搭載されている端末としては、非常に貴重な存在と言えますし、これからもこのようなタイプの製品の発展が望まれます。
スティック型パソコンの将来
これからの発展が、大いに期待できる分野です。
予想としては、更に低価格の製品が登場すると同時に、CPUや、メモリなどのスペックが、現在の製品よりも、かなり高くなったものが、もう少し高額な製品として登場するのではないでしょうか?
どちらにしても、将来のコンピューター製品の姿は、現在とは、かなり異なる姿になりそうです。
我々ユーザーにとっては、スティック型の本体を交換するだけで、処理能力などを低コストで簡単に向上できる時代が、もうすぐ到来することは歓迎すべきことです。