便利なWi-Fiを利用するうえでの唯一の不安材料であるセキュリティの問題。
本当にそこまで気にする必要があるのだろうか?本当は、たいしたことではないのでは?等の疑問を持っている利用者は、たくさんいると思います。
しかし、目に見えない次元の話をしても、結論はでないと思います。
有線ケーブルのように接続先がすぐに見えれば、だれかが途中でケーブルを外していればすぐにわかります。
それができないところが、Wi-Fiの特徴であり、そのため便利な使い方ができるわけです。
この記事では、Wi-Fiのセキュリティのレベルをできるだけ上げることで、ひとまず安心してWi-Fi環境を利用できるようにする方法を提案しています。
効果があるかどうかの議論をする前に、ひとまず一般的に問題がないといわれている状態にしておけば、あとで後悔することもありません。
多少の費用がかかる話もありますが、決して無駄な出費にはなりません。
Wi-Fiとセキュリティの関係
現在利用しているWi-Fi環境で、どのような暗号方式のセキュリティ対策を使用しているのかを確認する必要があります。
パソコンであれば、使用しているOSによっては、ネットワーク設定のなかの「ワイヤレス設定」を確認すれば、現在利用している暗号方式が確認できる可能性があります。
スマートフォンの場合は、設定項目の「プロファイル」の「詳細」を確認すれば記載されている可能性があります。
パソコン等の通信端末の側で使用している暗号方式がわからないときは、無線ルータ等の無線親機の側で確認することができます。
購入したときの取扱説明書があれば、その中に確認方法が記載されています。
通常は、その機器の裏面、側面、底面のどこかに必要な情報が記載されたシールがはってあります。
それでも、確認できないときは、その機器に接続されたパソコン等から、取扱説明書に従い設定画面を開けば、確認することが可能です。
上記の方法でも、確認できないときは、パソコン等の接続情報を一度削除するか、過去に接続したことのない通信端末で接続を試して下さい。
パスワードを入力しなくても接続できるときは、全くセキュリティ対策をしていないWi-Fi環境であることが判明します。
これは、できるだけ早く対策をおこなう必要があるWi-Fi環境といえます。
どうやってセキュリティレベルをあげるの?
まず利用している無線親機の使用できるWi-Fiの暗号方式がどうなっているかが問題です。
取扱説明書や、無線親機の設定画面等を確認すると、使用できる暗号方式が選択可能なメニューの中に表示されます。
選択可能な暗号方式のなかに「WEP」「WPA」「WPA2」等の表示があれば、その機器の設定を変更して、セキュリティのレベルをアップできることになります。
最低でも「WPA」方式、できれば「WPA2」方式でWi-Fi環境へ接続することができれば、とりあえずの対策は終了です。
しかし、「WEP」のみに対応している機器であれば、セキュリティレベルのアップは困難です。
現在、全く暗号化せずにWi-Fiを利用しているなら「WEP」方式でも、パスワードを設定する方が、なにもしないよりは、セキュリティ対策として意味があります。
しかし、この「WEP」方式の暗号は、すでに解析されているため、多少の知識があれば比較的容易に通信の傍受をすることができる、といわれています。
「WEP」方式のみに対応している機器は、かなり以前に販売されていた機器となりますので、その通信速度の面でも、最近の機種とくらべると見劣りする性能となります。
パソコン等の通信端末が、その通信機器よりも後に購入したものであれば、新しい暗号方式で設定されたパスワードにも対応できる可能性は高いと思いますので、チャンスがあれば無線親機を最新のものへ交換することをおすすめします。
便利で安全なWi-Fiを目指して
今までパスワードを設定しないでWi-Fiを利用していた場所で、セキュリティ対策の一環として、パスワードを設定したWi-Fi信号を使用する方法へ変更すれば、セキュリティ面での問題はなくなります。
しかし、いままで利用していた通信端末は、インターネットへ接続するために、少なくとも一度はパスワードを入力する、という手間が増えてしまいます。
セキュリティ対策をするということは、どちらにしても利用者が不便を感じる状況を作り出すことになります。
それでも、その場所でWi-Fiを利用している全ての人のためにおこなう対策です。
場合によっては、使用している通信端末の規格により、Wi-Fi環境の利用ができなくなることさえあります(パソコンのOSの仕様等により発生する問題です)。
もしも、セキュリティレベルをあげた結果、Wi-Fiへの接続ができなくなったパソコン等の機器が、USB接続に対応している通信端末であれば、外付けの通信機器(無線子機)を取り付けることにより、最新の暗号方式に対応できる可能性もありますので、その機器を丸ごと買い替える前に、使用している通信機器の様式を確認して下さい。