遠隔診断システムの活用が答えかも知れません。

テレビなどで、地方の小さな診療所を舞台にしたドラマなどを視聴していると、現在のようにネットワークが進歩した時代であれば、医者がいなくても、治療をする方法がないものかと考えることは自然なことです。

もちろん、そのような手段は、電話しか、通信手段が存在していなかった時代から、すでに存在していました。

一般的に「遠隔医療」と呼ばれている分野で、郵便や、電話などで、患者の様子を確認したうえで、医師が判断を行い、その指示に従って現地にいる看護師などが対応する方法です。

 

国によっては、医師が飛行機で移動しながら、無線などを利用して、患者の様子を確認した上で、治療方針を決定するような方法で、地域による医療格差をなくす努力を行っています。

日本では、必ず医師と、患者が対面することを原則とする、法律の規定があります。

しかし、近年では、それを緩和することによって、一定の要件を満たす症状に限って遠隔からの医療が可能となりました。

しかし、高速でデータを送信できるネットワークが、これだけ発達した現在ではそれを利用すれば、さらに高度な遠隔診断が可能となります。

その一例が「遠隔診断システム」と呼ばれている、IT技術を利用した診断サービスです。

 

遠隔診断システムとは?

撮影した患者のMRIや、CTなどの画像情報を、ネットワーク経由で転送して、別の場所にいる専門医が、その画像に基づいて患者の診断を行うシステムです。

この方法によって、このような画像の分析を専門に行っている医師の判断を、患者がどこの病院にいても受けることが可能となります。

その病院に、MRIや、CTなどの機器があっても、撮影した画像から、正確な診断を行う技術を持っている医師が不在であれば意味がありません。

 

その点、このシステムでは、医師の中でも画像診断を専門に行っている担当者が、常駐していますので安心です。

診断の結果は、レポートにして送信する方法が通常ですが、最近はカルテもデジタル化が進んでいますので、現在患者がネットワークに接続した電子カルテシステムを利用している病院にいるときは、直接そのシステムへ画像診断の結果を書き込むことが可能です。

このような診断方法も、高速ネットワークが一般化したことによって実現可能となったものです。

 

遠隔診断システムの効果

これまでは、医療用機器の設置と、それを扱う専門の医師がセットになっていなければ意味がありませんでした。

しかし、特に地方では、そのようなことを望むことは困難であるかも知れません。

そのため、詳しい診断を行うために、遠隔地にある大病院に行かなければ詳しい病状が分かりませんでした。

しかし、ネットワーク経由で、正確な診断が可能となれば、少なくとも、必要な機器さえあれば専門の医師が不在であっても問題ありません。

専門医の人件費を考慮して、診断用の機器の購入をためらう必要がなくなります。

 

インターネットの発展によって、人の命を救うチャンスが増えることは大変好ましいことです。

単に、娯楽の手段としてではなく、インターネットが、公平に医療を受けることにも繋がる技術となれば、その存在が人類の発展のために必要不可欠であることが明確になります。

公共性と、娯楽性の両面を持っている点が、通信サービスの特徴と言えますが、更なる健全化と安定化が必要であると思われます。

これからも、インターネット回線の高速化と安定化を目指した改革は必要です。

 

遠隔診断システムの活用

現在は、画像による診断が一般的な遠隔診断ですが、将来的には更なる進歩が期待されています。

例えば、遠隔操作されたロボットによる治療です。

これには、法律の改正が必須となりますが、ロボットの開発が進むことによって、比較的近い将来には、実現するのではないでしょうか?

これからの日本は、過疎化と、高齢化が同時に到来しますので、特に、地方では、医師の診察を受けることすら困難となることが予想されます。

 

将来的には、医師の数が減っていき、しかも、数の少ない医師が、都市部に集中すれば、地方の重症患者は、とりあえずインターネット経由で診断を受けることになるでしょう。

その結果に基づいて、都市にいる医師が治療方針を決定します。最後に、その決定された治療方針に従って、現地の医療ロボットが実際の治療を行います。

そのような未来を想像することは、SF作品の好きな人には楽しいかも知れません。

しかし、そのロボットに、もしもコンピューターウィルスが感染したら、患者は、どのような目にあってしまうのか、と言うことを想像すると、その空想を楽しむ気分にはとてもなれません。