Amazonの「Fire TV Stick」は新しいTVの形?

勢いのある企業の新サービスには驚くと同時に、そういう考えも確かにあるのか、と言う妙な説得力があるようです。

中には、完全にアイディアが先走りすぎた失敗作や、革新的なアイディアにその製品のハード的な能力が追い付いていないものも確かに存在するようです。

それでも、中には正に今の時代の欲求に対応したと思える製品が、最適のタイミングで登場することがあります。

 

今回紹介する製品は、類似の機能を持っているものがすでに複数販売されていますので、特に新しいものではありません。

しかし、先行して販売されている他社の競合製品を超えるような内容で登場したようです。

それが、ネット通販大手のAmazon社が、販売を開始した「Fire TV Stick」です。

テレビのHDMI端子へ差し込むだけで、そのテレビは最先端の機能を持った「スマートテレビ」へと生まれ変わります。

 

Fire TV Stickとは?

すでにGoogle社から販売されている「Chromecast」と同様で、テレビに接続して利用するタイプのメディア・ストリーミング・デバイスです。

アメリカでは、39ドル(約4500円)で販売されていますが、競合するChromecastよりは高額の設定です。

 

しかし、内蔵しているCPUや、メモリ、記憶容量の仕様では、明らかにリードしているようです。

Wi-Fi環境を利用して、複数の無線チャンネルと複数の内蔵アンテナを同時利用することによって、快適な通信速度でインターネットへ接続することが可能です。

YouTubeなどのコンテンツや、スマートフォンの中の動画などをテレビの大画面で視聴することが可能です。

 

もちろん、インターネット経由でストリーミング配信を行っている有料サービスを視聴することも可能です。

その他の機能として、専用アプリをインストールしたスマートフォンの画面をそのままテレビの画面に表示することが可能です(ミラーリング機能)。

現在テレビで視聴しているコンテンツとは別のものを、モバイル端末へ送信することによって、その端末で、テレビとは別のコンテンツを、楽しむことができる「セカンドスクリーン機能」や、テレビで視聴している映画の登場人物などの詳細を、手元の端末の画面で表示できる「X線機能」などを搭載しています。

 

スマートフォンを利用して操作することもできますが、専用のリモコンが付属していますので、そちらを利用して操作することもできます。

このリモコンを利用して、テトリスなどのゲームを楽しむことも可能です。

スマートフォンにインストールしたアプリによって、音声による検索などにも対応しています。

現在のところ、日本国内では販売されていませんが今後の対応を期待したいところです。

 

Fire TV Stickはどうですか?

更に独自の機能として、ユーザーの過去の視聴履歴から、次に視聴する可能性が高い番組を先に準備しておくことによって、再生までの待ち時間を極力短縮する機能を搭載しています。

また、同様の手法によって、ユーザーの好みに合致するコンテンツを薦めてくれる機能もあります。

 

このように5000円を切るような価格帯で販売されている、小さな製品を接続するだけで全てが変わります。

普通のテレビが、いわゆる「スマートテレビ」のように、多数のサービスを提供できる高機能な存在へと進化するところが、この製品の特徴です。

 

ゲーム機としての機能も搭載しているため、将来的にはこのような製品があれば、別個にゲーム機を購入する必要さえ、なくなるかも知れません。

メーカーとしては、製品自体では利益を得る必要がなく、あくまで配信するコンテンツを収益の柱とする戦略ですので、低価格で提供することが可能となります。

ハードで利益を得ることを重視している企業にとっては脅威を感じる製品かも知れません。

しかし、ユーザーにとっては、非常にありがたい存在であることは間違いありません。

 

Fire TV Stickは期待できますか?

今後の流れとして予想されるのは、製品自体をできるだけ低額で提供することによって、誰でも簡単にサービスを導入できる環境を用意して、有料コンテンツの配信によって、利益を確保するスタイルが、一般的になりそうです。

ユーザーとしては、安価で製品を手に入れることができる点では助かりますし、この手の通信機器の全体としての価格帯が、大幅に下がることにつながれば、更に嬉しいところです。

競争が更に加熱して、完全無料でこのような端末を配布するような時代がやって来ることを期待したいと思います。