IoT(モノのインターネット)とは?

これまでは、パソコンやスマートフォンなどの通信端末と、それに接続されるサーバーや、プリンターなどの機器がインターネットに接続されていました。

あくまで、中心は、通信端末であり、その利便性を高めるために、他の機器を同じネットワークへ接続する事が、通常の目的でした。

ところが、既に家庭電化製品などを含めたその他の機器も、遠隔から操作する事などを目的として、インターネットを利用する流れが、既にはじまっています。

 

今後の方向としては、あらゆる機器が、全てインターネットを経由して、接続されている世界(IoT、Internet of Thingsと表現されます。)が予想されています。

しかし、すべての機器を有線ケーブル経由で、インターネットへ接続することは困難ですので、どうしてもWi-Fi環境などの無線接続を利用する必要があります。

実際には、どのような将来がやって来るのでしょうか?

 

IoTとは?

IoT(アイ・オー・ティー)は、独立した存在として、区別する事のできる全ての「物」が、インターネットや、クラウドに接続される事により、その物が現在設置されている場所の利用環境に関する情報を、交換する事ができる仕組み全般を言います。

この情報交換によって、相互に制御する事ができます。

 

これまでも、インターネットを利用して、情報の収集を行うシステムは存在していました。

しかし、IoTでは、更に、収集した情報に基づいて、その機器をインターネット経由でコントロールする事により、安全で快適な生活を実現する事までが可能となる世界を目指しています。

 

具体的に例を挙げるとしたら、家庭内に設置したセンサーによって、家庭内のあらゆるデータを収集する事により、照明や、空調や、防犯などの機器を、遠隔で制御できる機能です。

家庭内だけではなく、店舗や、工場や、病院などの大規模な建物の全体を監視して、必要な制御を行う事も可能です。

これまではそれぞれ個別に対応していたこれらの監視ですが、将来的に、一カ所の管理センターがある地域に存在する対象全ての監視と、各機器のコントロールを行うようになれば、全体として設備を運用するコストを、大幅に下げる事が可能となります。

 

IoTでの接続環境

理屈の上では、有線LANを利用したIoTもあり得ます。

しかし、現実的には、ある場所に置いてある全ての物を、ネットワークへ接続する手間を考えると、どうしても無線LANを利用した接続環境が相応しいと思えます。

この場合、接続を維持するためには、最低限の電源を必要としますが、全ての機器をAC電源へ接続できるとは限りません。

そうすると、内蔵したバッテリーや、太陽電池などでも利用できるような、消費電量が低い状態で、長期間利用できる無線接続の技術が必要となります。

 

現在、Wi-Fiなどの従来の無線通信規格を補う事ができる規格が「IEEE802.15.4」として策定されています。

この規格は、主に設置されたセンサーからの情報や、機器をコントロールするための制御信号を、送受信する事ができるうえ、動作に必要とする電力が低い、という特徴があります。

また、多数の機器を接続できて、強力なセキュリティ対策をとる事ができるため、IoTにはピッタリの規格です。実際に多数の通信端末が、ネットワークを利用するには、IoTを構成するそれぞれの機器毎に、固有のIDを振り分ける必要があります。

それには機器毎に固有のIPアドレスを割り当てる方法と、機器それぞれにローカルなIPアドレスを割り当てる方法があります。

 

IoTの今後

すでに、各メーカーから、IoTの構想に対応した製品が提供されているようです。

一例としては、2014年12月上旬から一般に販売される、電通ブルー社の製品である「246(ニーヨンロック)」は、南京錠の中に、ネットワークへ接続できる機能が搭載されているものです。

見た目は南京錠ですが、鍵穴も、暗証番号を入れるダイアルもありませんので、専用アプリをインストールしたスマートフォンから、アプリを操作して、鍵を開ける必要があります。

 

スマートフォンとの通信手段は、一般的な無線通信の規格である「Bluetooth(ブルートゥース)」を利用します。

専用アプリで、内蔵電池の残量などを確認したり、設定を変更したり、と言った事が可能となっています。

 

今後も、身の回りにある様々な製品が、少しずつIoTに対応した機能を持っていく事が予想されます。

最終的には、遠隔地から通信端末の画面を見る事により、ある地域に関するほとんどの情報が、手に取るように確認できる時代が来るのでしょうか?

防災や、防犯の立場からは、歓迎すべき状況と思われます。

 

それによって、個人のプライバシーはある程度犠牲になると思われます。

それでも、低コストで安心を得る事が出来るようになったそれほど遠くない未来の姿となりそうです。