Wi-Fi Calling(ワイファイ・コーリング)実現すればモバイル史上最大の変革か!?

どんなに携帯電話用の基地局が増えたとしても、全ての場所で快適に通話することはできません。

特に、建物内に入ると、どうしても携帯電話の繋がりが悪くなってしまいます。

それでも、インターネットの接続に付いては、室内にある無線ルーターなどが提供しているWi-Fi(ワイファイ)環境を利用することができれば、特に問題はありません。

 

連絡したい相手も、スマートフォンなどを利用していれば、Wi-Fi環境でも利用できる無料通話アプリ(LINE、Skypeなど)を利用することにより、普通に通話をすることが可能です。

しかし、相手がそのような手段で通話する習慣を持っていないような場合や、大至急で相手の携帯電話へ発信する必要がある場合には、やはり携帯電話の電話番号を利用することを望むはずです。

ところが、その二つの要素(Wi-Fiと電話番号)を同時に利用することができる方法があります。

 

Wi-Fi Callingの仕組み

「Wi-Fi Calling(ワイファイ・コーリング)」は、すでにアメリカでは、携帯電話会社である「T-Mobile US」「Sprint」の二社が提供しているサービスです。

日本では、今のところ対応している通信会社はありません。しかし、このサービスは、非常に個性的な内容となっています。

簡単に言うと、電波状態の問題で、携帯電話の通話を行う事ができない場所でも、Wi-Fi環境へ接続することが可能であれば、いつも使っている携帯電話の電話番号を利用しての発信、及び着信が可能となるサービスです

 

もしも、日本の通信会社がこのサービスを採用すると、日本国内で契約した携帯電話を利用して、海外から日本国内へ電話をかけても、日本国内で携帯電話を利用する場合と同じ料金となります。

国内で通話料無料のサービスへ申し込んでいる人は、海外から電話をしても、通話料金はかからない事になります。

多少、信じがたい話ですが、すでにアメリカ国内では提供されているサービスです。

通話だけでなく、SMS(ショート・メッセージ・サービス)を利用して、メッセージを送受信することも可能です。発信だけではなく同じ電話番号に対する着信も可能である点が大きな特徴です。

 

Wi-Fi Callingの利用範囲

もともと、携帯電話の通信電波を提供しているエリアが狭いため、繋がりにくかった通信会社が、Wi-Fi環境を利用して、すこしでも接続環境を向上するために考えられたのがこのサービスです。

しかし、結果として、海外から電話をかけても国際ローミング料金を払う必要がないという副次的なメリットがあります

実際に、このサービスを提供するには、携帯電話のサービスを提供している通信会社において「UMAセキュリティ・ゲートウェイ」と呼ばれる通信機器を設置する必要があります。

 

アメリカ以外でも、カナダの「Rogers」や、イギリスの「EE」「Orange UK」などの通信会社も提供しているこのサービスです

携帯電話の機種としては、iPhone(6、6Plus、5s、5cに限定)がすでに機能としては対応しています。

他にも、Androidスマホや、Windows Phoneでも対応しているものがあります。

海外旅行に行く時や、携帯の利用できないエリアでの通話が必要な時などには、大変ありがたいサービスですが、後は、国内の通信会社がこのサービスを提供するかどうか、という問題だけが残っています。

 

Wi-Fi Callingの可能性

すでに、無料で利用できる通話アプリは、いくつも存在しているのが現状です。

しかし、それらの通話アプリとは異なり、携帯電話毎に設定してある固有の電話番号を利用して、発信と着信ができるという大変便利な面を持っているWi-Fi Callingです。

この機能が利用できれば、電波状態が悪いか、全く外からの電波が届かないエリアであっても、快適な通話品質で音声通話ができる訳ですから、現在のWi-Fiスポットの充実度を考えると、かなり期待できるサービスとなります。

 

もしも、このサービスが提供されたら、自宅にWi-Fi環境さえあれば、携帯電話のアンテナが何本立っているかを気にする必要がなくなる訳です。

次々と追加されるWi-Fi環境を利用した新技術ですが、これまで追加されたWi-Fi用の技術と異なり、携帯電話のSIMカード(電話番号などの固有の情報が入っています。)を必要とする点で、このサービスは特異なものとなります。

携帯電話のエリア外でも提供されている、というWi-Fiのメリットと、通信端末を固有に識別することができる、という携帯の電話番号のメリットの両面を最大限に利用することができる、このサービスの日本国内での早期展開を期待したいところです。