MACアドレスとは?

地球上に存在する全てのパソコンや、スマートフォンなどの通信端末は、それぞれが同時にインターネットへ接続する可能性があります。

そのため、なんらかの方法で、それぞれの端末を特定する必要があります。

通信端末ごとに固有の番号を振り分けることができれば、その番号にしたがって通信をおこなうことで、データの送信先を間違えることがありません。

その役目を受け持っているのが「MACアドレス」です。

 

しかし、どのような基準で、その番号を決定しているのでしょうか。

また、具体的には、どのような方法で、その区別をつけることができるのでしょうか?同じMACアドレスが存在すると、インターネットは利用できないのでしょうか?

 

MACアドレスとは?

MACアドレス(マックアドレス)は、正式には「Media Access Control address」と呼ばれています。

それぞれの通信端末に内蔵されている有線LANカード、またはWi-Fi(ワイファイ)信号を利用する無線LANカードごとに、固有の番号として設定されています。

内蔵されたLANカードがないときは、外付けによりLANカードを追加することも可能です。

MACアドレス以外の呼び方としては「物理アドレス」や「Node ID(ノードアイディー)」と呼ばれることもあります。

 

実際には「32:61:3C:4E:B6:05」のようなかたちで、表示されています。

「:」を除いた、前半の6文字が、ベンダー(製造業者)のIDで、その次の2文字がそのLANカードの機種ごとのIDで、最後の4文字がそのLANカード固有のシリアルIDとなります。

この情報は、パソコンや、その他の通信端末の側では、設定情報として比較的容易に確認することができます。

 

ベンダー(製造業者)のIDは、製造業者により、世界中のMACアドレスを管理している米国電気電子学会(IEEE)に料金を支払って取得します。

取得したベンダーIDを「OUI」と呼んでいますが、一つのOUIの割当をうけると、後半の6文字がかぶらないようにして、MACアドレスを発行することにより、合計1677万7216個の製品を新たに製造することが可能です。

 

MACアドレスを変更することができるネットワーク機器も存在するため、同じMACアドレスをもっているLANカードが複数存在する可能性もあります。

もちろん、このような機器が同時にネットワークへ接続されると通信に問題が発生します。

通常は、最初に通信をおこなった端末のみがネットワークを利用できます(タイミングによっては、後で入れ替わる可能性もあります。)。

また、Wi-Fi環境でのセキュリティ対策として、MACアドレスを限定して接続を許可する「MACフィルタリング」は、MACアドレスを変更する手法には、対抗できないことになります。

 

MACアドレスの役割

ネットワーク上の住所ともいえる「IPアドレス」は、つねに変更する運命にあります。

パソコンを移動して、別の通信機器(無線ルータなど)へ接続することで、IPアドレスは変更されてしまいます、おなじ場所で利用している場合でも、接続しているルータなどの設定で、定期的にIPアドレスを変更する可能性もあります、ところが、ネットワーク上にたった一つだけ存在することが基本であるMACアドレスを確認すれば、どこに移動しても、インターネットの世界では消息不明にはなりません。IPアドレスを住所とするなら、MACアドレスを、人の名前にたとえることができます。

 

同じネットワークに接続した通信端末同士の間で通信をおこなう場合は、送信側の端末により、送信先のIPアドレスに基づいて、ARP(アープ)という通信プロトコルを使用して、送信先の通信端末で使用されているLANカードのMACアドレスを調べます。

そして、その送信先の情報の後ろに、送信したいデータを小分けにしたものを合わせて、一つのフレーム(単位、かたまり)として送信します。

送信先がインターネットや、別のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)などへ接続しているときは、送信先のMACアドレスを調査する役目をルータが負います。

あるネットワークへ接続している端末は、送信先が別のネットワーク上にあるときは、もっとも近くに存在しているルータのMACアドレスを送信先として、フレームを送信することになります。

 

受け取ったルータは、独自にもっている経路表(ARPテーブル)にしたがい、つぎの送信先(他のルータなどの中継点)のMACアドレスを確認します。

そして、受けとったフレームの送信先情報のうち、送信先のMACアドレスを、経路表によって確認した次の送信先のものへと書き換えたあとでフレームを送り出します。

受け取った相手がルータであれば、まったく同じ対応をおこない、その次の送信先(ルータ、または目的の通信端末)へフレームを送り出します。

 

MACアドレスの実現する世界

どこに移動しても、かならずデータを届けることができるサービスを実現しているのが、ネットワークを利用した各種のサービスです。

その実現には、MACアドレスのように目に見えないところで、頑張っている存在が必要不可欠となります。

今後も、ネットワークの世界では、MACアドレスのように小粒でも、ぴりっとしたスパイスが欠かせません。