スイッチングハブの仕組み

複数のパソコンをネットワークに接続して同時に利用するときに必要となるのが「HUB(ハブ)」です。

それぞれのパソコンのLAN(ラン)ポートへ接続したLANケーブルをHUBへ接続することにより、同時に複数の通信端末が同じネットワークへ接続されたことになります。

この状態になると、はじめてそれぞれのパソコンが、ネットワークを経由して一体化されることになります。

 

この後は、ハブを交差点として大量のデータが行ったり来たりを繰り返すわけですが、それだけこのハブの存在が、ネットワークにとって重要であることがわかります。

交差点の信号が壊れたら、交通にどれほど大きな影響をあたえることになるかについては、いうまでもありません。

 

そのハブですが、種類があることをご存知でしょうか?大きく分けると二種類存在するようです。

しかし、現在のところ、主に利用されているのは「スイッチングハブ」というタイプです。

この「スイッチ」という部分に、なにか秘密が隠れているかもしれません。

その違いで、主役の座に座ることができたのかもしれません。

しかし、スイッチというと、部屋の電気を点けたり、消したりするスイッチを連想してしまいますが、おなじような仕組みでしょうか?

 

スイッチングハブとは?

たとえば、4台接続できるハブがあったとします。そのうちの1台のパソコンから、もう1台のパソコンへデータを送るときには、その2台のパソコンの間でデータの送受信をすればそれで足ります。

データを送受信する相手ではないパソコンとの間でなんらかの通信をする必要は全く存在しません。

実は、その当たり前なことを実現するのが「スイッチングハブ」です。

「スイッチ」とは、データを送受信する経路を切り替える(スイッチ)、という意味です。

 

それまでのハブは、接続されたパソコンのすべてに同じデータを送信していました。

そして、受けとったパソコンの側で、自分宛でない不要な情報を削除していました。

当然、パソコンの台数が増えるにしたがって、回線を通るデータの量が増加していき、全体の通信速度が低下することになります。

このようなタイプのハブを「リピーターハブ」「シェアードハブ」または、口の悪い人は「ダムハブ(バカハブ)」などと呼んでいました。

その後、低価格で、高性能のスイッチングハブが販売されるようになって、しだいにリピーターハブを使用する機会が減少していきました。

 

スイッチングハブはこんな仕事をしています。

接続されたパソコンの情報を確認するために、必要であるときは、スイッチングハブであってもすべてのパソコンへ「ブロードキャスト」と呼ばれる一斉通信をおこなうことがあります。

それ以外のときは、情報のやり取りをおこなっている通信端末同士の間でだけ、データの送受信を許すのがスイッチングハブの役目です。

この方法により、通信速度を最大限まで利用して、高速でデータを転送することが可能となります。

 

スイッチングハブは小さな働き者

最近では、更なる追加機能として、ルータと同様の役割を果たすことができるタイプのスイッチングハブも販売されています。

このハブでは、接続された複数のパソコンを、別々のセグメントへ分けることが可能です。

この機能があれば、会社などで重要な情報を保存しているパソコンへのアクセスに制限をかけることができます。

また、先ほど説明した「ブロードキャスト」による一斉通信をすべての端末へ送信することにより発生する通信の遅滞を防ぐこともできます。

 

その他の追加機能としては、個々の機器の状態(温度、通信の状況など)をネットワーク経由で報告する機能や、複数のスイッチングハブを組み合わせて、別のセグメントを構成する機能(VLAN機能)です。

その他に、外部からの持ち込んだパソコンなどの通信端末を、別のセグメントへ接続して、ウィルス感染などを防ぐ機能や送受信されるデータの優先順位に従って、パケットの伝送の制御をおこなうことができる機能などです。

この調子だと、近い将来にはルータを別個に用意する必要がなくなりそうな勢いで、新機能が追加されつつあるスイッチングハブの現状です。