IPアドレスの枯渇問題 IPv6への移行に向けて

インターネットを利用する際に、表示などに必要なデータの送受信をおこなうお互いの場所を特定するため、その送信先の住所として必要になるのがIPアドレスです。

この数値を確認することで、たとえ送信先が地球の裏側のネットワークに接続されたパソコンであっても、小分けにされた情報(パケット)をとどけることが可能となります。

しかし、郵便で利用するアドレス(住所)と異なり、インターネット上の住所であるIPアドレスは有限であるため、いつかは全てを使い切ってしまう日がやってきます。

そして、その日は既にやってきたようです。それが「IPアドレス枯渇問題(アイピーアドレスこかつもんだい)」といわれるものです。

IPアドレス枯渇問題とは?

現在、主に利用されているIPアドレスの方式は、Internet Protocol version 4(インターネットプロトコルバージョン4)ですが、略して「IPv4(アイピーブイ4)」と呼ばれます。

計算上は、最大で42億9496万7296個のIPアドレスを利用できる規模ですが、インターネットが誕生したばかりの時代には、これだけ早い段階で枯渇するとは考えられていませんでした。

 

次世代の規格である「IPv6(アイピーブイ6)」では、最大で、IPv4の2の96乗倍という途方もない数のIPアドレスを利用することができますが、この規格に対応した通信機器が必要となります。

また、それぞれのパソコンなどの通信端末で利用しているアプリケーションと、ウェブページなども新規格に対応する必要があります。

ちなみに「IPv4の2の96乗倍」とは、340澗(かん)2823溝(こう)6692穣(じょう)938?(し)4634垓(がい)6337京(けい)4607兆4317億6821万1456個となります。

 

IPアドレス枯渇問題の対策

世界中で利用されている全ての通信機器が、このあたらしいIPアドレスの方式(IPv6)に対応するまでは、現在のIPv4方式のIPアドレスのうち、振り分けをうけて利用されていないものを回収して、新規に設置する通信機器などへ振り分ける必要があります。

また、通信機器ごとに固有のIPアドレス(グローバルIPアドレス)を振り分ける方法から、限られたネットワークでのみ利用できるIPアドレス(プライベートIPアドレス)を利用する方法へ変更するなどの技術的な対応で、乗り切るしかないのが現状です。

 

その他、個々のISP(インターネットサービスプロバイダ)でのみ使用できるIPアドレス(ISP Shared Address)を利用する方法もあります(プロバイダごとに、4194304個のIPアドレスが利用できます)。

これらのIPアドレスは、プロバイダによりグローバルIPアドレスへ変換することで、今まで通りインターネットを利用することが可能となります。

現在、IPアドレスを管理しているRIR(地域インターネットレジストリ)が、利用していないIPアドレスを回収して、必要としている地域へ移転しています。

 

日本を含めたアジア地域では、2011年4月15日に残りのIPアドレスの数が、16777216個をきったため、新規参入者に対しては限定された割り振り(1024個単位)をおこなうことになりました。

残りのIPアドレスは、既存のネットワークの安定運営と、IPv6への移行のために割り振りを行うことになっています。

 

IPアドレス枯渇問題の今後

今後は、IPアドレスの新しい規格であるIPv6へと移行する段階となります。

現在利用しているパソコンなどの通信端末については、すでに対応している機器であれば問題はありません。

しかし、通信端末だけの問題ではありませんので、今後利用している無線親機や、その他の通信機器を交換する必要がでてくる可能性があります。

その機器に付属していた取扱説明書に、IPv6に対応していることが明記されていないときは、将来的に交換する必要が発生する可能性があります。

 

しかし、通信業者が設置している機器にかんしては、そのサービスを提供している通信業者から交換の案内が届くのが通常です。

パソコンなどで利用している個別のアプリケーションについても、そのメーカーのホームページに、IPv6に対応しているかどうかの案内、または現在のところまだ対応していない場合は、将来的な対応予定がでていると思いますので、そちらを確認することをおすすめします。