ノーブランドのホワイトボックススイッチで、低コスト&自由度を

製品化された完動品を購入する方法、それが一番無駄がなく、費用もかからないという考え。コンピューターの世界では、自作のパソコンを製作すればこの法則は通用しません。

それでもネットワークに接続するスイッチ製品については、さすがに自作している人は少ないでしょう。これこそ完動品を買ってきたほうが安くつきそうです。

ところが大規模なネットワークを構築している企業には、別の考えがあるようです。少なくともコストを削減するためには、完動品でないネットワーク機器が役に立っているようです。それはどのような理由によるのか?その理屈は将来的に一般化するでしょうか?

ホワイトボックススイッチを利用するメリットとは?

ネットワークにおいては、データの転送先を切り替える信号機の働きをしている重要な機器であるスイッチ製品。通常はすぐに利用できる状態で工場から出荷、直ちにネットワーク回線に接続される製品です。

ところがホワイトボックススイッチと呼ばれている製品には、基本的にOS以外の必要なソフトウェアが搭載されていません。存在するのはLANケーブルを差し込むポートやデータが流れこむ回路などのハード的な部分のみ。このような状態では単なる金属製の箱にすぎません。

このような状態で販売されている理由とはなんでしょうか?実はハード的な部分とソフト的な部分をセットにしない方が、コストを削減できるという事情があるようです。もちろん一般家庭では、このような状態のスイッチ製品を購入しても、現状ではあまり意味はありません(それなりの知識があれば別です。)。

ホワイトボックススイッチ、全てはコスト削減のため

大規模なクラウド事業を提供している企業(Google、Amazonなど)では、できるだけ低コストでネットワーク製品を購入したいと考えます。また、購入した製品に自社の独自機能を追加する必要も。

そこで大手のクラウド事業者が考えたプランが、ハードとソフトを別個で準備してコストを削減するというものです。ネットワーク機器の設計・製造を専門で行う業者から、ソフトウェアの搭載されていないスイッチ製品を格安で購入。ソフトについても専門業者から購入、又は自社で独自に開発するという手法です。

ホワイトボックススイッチ、これからの可能性

独自機能の搭載などが容易である点でも、完成したスイッチ製品を購入するよりもメリットがあると評価できるホワイトボックススイッチ。

基本的にOSだけは搭載されていますから、それに追加してスイッチとしての機能を実現するソフトウェアを導入します。

このような一連の流れは自作のパソコンを製作する過程と似ています。今後はホワイトボックススイッチを購入して自分(又は自社)で希望する機能を追加する流れが、一般化するかもしれません。

日本では主にソフトウェア開発を業務としているACCESS社が、10GBに対応したLANポートを48個装備した高性能スイッチ製品を、120万円という破格の価格で販売(大手メーカー製品の3分の1の価格)。これは台湾製のホワイトボックススイッチに、自社で開発したソフトウェアを搭載したものです。