テーブルごとにスマホから注文可能!それが「PaperBeacon」

レストランに入り、料理や飲み物を注文するという行為は、1つの習慣になっている動作です。

顧客にとっては大きなエネルギーを必要とする行為ではありませんが、店舗側にとっては事情が異なります。

注文を聞くという手順にも人件費を必要とするわけです。当然、料理の金額にも反映せざるを得ないコスト。もしも来客の対応をしなくても注文が厨房まで届けば、どれだけ助かるでしょう。

それを可能とする製品「PaperBeacon」が登場したという話題を紹介します。

PaperBeaconによる面での通信

帝人、タグキャスト、セルクロスの3社が共同で開発したPaperBeacon(ペーパービーコン)。この製品は信号を面で認識できるシート型ビーコンです。

従来のビーコンとは異なり、この製品の上に置いたスマートフォンやタブレットから正確に現在地を特定した通信を行うことが可能です。

例えばレストランで座っているテーブルを指定して、スマートフォンから希望する料理や飲物を注文するような使い方です。

この製品は表面に接した端末との間での近距離通信を可能とする「2次元通信技術」を可能とする「セルフォーム」と、ビーコン技術「TAGCAST」を組み合わせたものです。

この2次元通信技術とは特殊な形状をした金属に電磁波を封じ込めて、そのすき間から短い波長の電磁波(エバネッセント波)が染み出す現象を利用。この技術と極めて低い消費電力での通信を可能とするBluetooth LE(BLE)を併用している製品が、PaperBeaconということです。

PaperBeaconの可能性

この製品は30cm間隔で配置したとしても、それぞれのシートの上に置かれたスマートフォンなどの通信端末の場所を正確に認識可能。

そのためサービスを提供している店舗などでは、ビーコンごとに発行するIDをクラウド上で管理すれば、端末ごとに非常に細かい対応が可能となります。

PaperBeaconを細かく設置すれば、どこのテーブルのどの席からの注文であるかという点まで容易に確認。この機能によって、サービスを提供する側がどれほどコストを削減できるかはいうまでもありません。

学校で多数の生徒の相手をする場合にも、各自の机にこのシートを設置すれば簡単に出欠の確認や宿題のチェックを行うことができます。

また生徒が座っている席ごとに異なる資料を配布するような対応も可能。厚さは1.5mm程度のシート型ビーコンですが、内蔵した電池で約1年間は稼働します。

導入台数によりPaperBeaconの価格は変わりますが、初期費用5000円と管理システムの運用・保守の費用が月額800円という価格を想定しているようです。

PaperBeaconによって変革するのは?

テーブルに座ったら、手元にあるスマートフォンから直接厨房に注文を届けると同時に決済も完了。

このような対応が可能となる製品であるPaperBeaconには、まだまだ多くの可能性が秘められていると思います。

電波を遠くまで飛ばさずに通信を可能とする部分を有効利用すれば、パソコンをシートの上に置いたときにだけ社内LANに接続できるような利用方法もあります。

この製品の販売を担当するタグキャスト社の鳥居社長の発言にもあったように「普通のテーブルを魔法のテーブルに変える」ことができるPaperBeaconの登場です。