Google Cast for audio まずは米国ではじまる新サービス

手元にあるスマートフォンなどの音楽データを、部屋にあるスピーカーで再生することはすでに珍しいことではありません。

それはwi-fi環境を利用して、音楽データをネットワーク経由で対応したスピーカーへ送信することによって可能となります。

しかし、スマートフォンなどのデータを送信する行為は、そのモバイル端末の内蔵バッテリーの消費を進めてしまいますし、電話の着信などによって、音楽の再生に影響を受ける可能性があります。

できれば、スマートフォンなどのモバイル端末は、あくまでリモコンとして利用して、実際の音楽データを別の方法で送信すれば、このような問題は発生しません。

そのような要望に対応した新サービスが「Google Cast for audio」です。

Google Cast for audioとは?

Google Cast for audioとは、米国のGoogle社が、2015年の春から提供を開始する予定のサービスであり、すでに提供されているストリーミング・サービスの音楽データを、対応したスピーカーで再生できるものです。

Googleのサービスとして、すでに利用されている「Chromecast」と呼ばれるテレビ用のモバイル端末機器の技術を採用しています。

このChromecastは、テレビの映像入力に差し込むと、テレビの画面をモニターとして、You Tubeなどのサービスを利用できる小型の端末です。この端末でも、近くにあるスマートフォンをリモコンとして利用する必要があり、その点では今回紹介した新サービスと同じ仕組みとなっています。

新サービスとして発表された段階では、ソニー、デノンなどの複数のメーカーが、対応したオーディオ機器を提供することを表明しています。

現在、Chromecast用に提供されているアプリのうち、音楽の再生に対応した「Google Play Music」「PANDORA」などは、すぐに利用することが可能です。

実際の音楽データは、あくまでクラウドのサービスとして、インターネット経由で配信されているものを使用するところが、このサービスの特徴です。

この手法によって、モバイル端末の接続環境に関係なく、高音質の音楽を楽しむことができるようになっています。登録した音楽の再生以外にも「iHeartRadio」「NPR One」などのインターネットラジオのサービスを利用することが可能です。

Google Cast for audioの特徴

これまでも、スマートフォンをリモコンとして利用して、その中に保存してある音楽データを、wi-fiネットワーク経由で再生できる仕組みは存在していました。

しかし、どうしてもモバイル端末に負担をかける利用方法となります。そもそも、ストレージの容量に制限がある以上、保存できるコンテンツの数には限度がありますし、常にその端末からデータを送信することは、消費電力の面でも気にかける必要があります。しかし、この新サービスであれば、音楽の再生をスタートした後で、スマートフォンの電源を切ることさえ可能となります。

対応したスピーカーから、選択した音楽や、ネットラジオの番組が再生されるシステムを、クラウドのサービスとすることによって、これまで存在していた問題を解決することができたようです。これなら、スマートフォンの記憶容量などに関係なく、無限に近いコンテンツを気軽に楽しむことができるようになります。

問題は、この仕組みを組み込んだ製品が、安価で提供されるかどうかです。しかし音楽データの配信、という最も重要なシステムはクラウドのサービスとして提供されますので、対応したオーディオ機器には複雑なシステムを搭載する必要がない以上、極端に高価な製品が提供されるとは思えません。

Google Cast for audioの将来

次世代の音楽配信の基準規格、となりそうな新サービスですが、今後のオーディオ製品に標準で搭載されるようになるでしょうか?

レンタルの方式が、メディアそのものを郵送する方法からストリーミングによる方法に変わりつつある現状から予想すると、インターネットを利用して対象となるコンテンツを提供する方法が、全ての分野で一般化することは、ほぼ間違いないようです。

そうなると、モバイル端末の保存容量などを、それほど気にする必要がなくなりますので、大容量のストレージを内蔵した端末を購入する必要もなくなりそうです。

高額な端末を購入する動機がなくなることは、かなり望ましい状況ではないでしょうか?