DMM.make ROBOTSが今後のロボット産業をリード

今後、世界的な規模の市場が育つことが予想できる分野であれば、各企業が力を入れていくことは当然です。

このような場合、企業としては良質の製品を開発することだけに、全ての力を注げば良いのでしょうか?

そこには、これまでの歴史からすればすぐに理解できる法則が存在しています。

つまり、素晴らしい製品を製造するだけでは十分ではありません。それをどうやって、ユーザーに知らせるのか、及びどのような販路で販売するのか、と言うような部分を、考えておかなければ事業としては失敗する、というものです。

もう一つは、一部の国でしか通用しない規格に基づいて、新製品を開発すると、他の国で売上を伸ばすことは困難である、と言うものです。いわゆる「技術のガラパゴス化」と言われる状態です。

ロボットに関する技術では、世界的にみても、かなりのレベルにある日本ですが、以上のような問題を抱えたままでは、近い将来には、商売の面では、他の国に抜かれてしまう可能性があります。そのためには、将来も、日本の優位性を維持することを目的とした、仕組みが必要となります。

今回、そのために立ち上がった日本の企業が、DMM.comであり、新たな事業として「DMM.make ROBOTS」をスタートしました。

実際には、どのような手段で、日本のロボット技術の優位性を、商売として活かしていくのでしょうか?

DMM.make ROBOTSとは?

DMM.make ROBOTSとは、ネット通販や、ネットを利用した、メディア配信などの事業を行ってきたDMM.comが、スタートした新事業です。

この事業の開始を発表した際の説明では、最初に提供するのは「携帯電話キャリアのような販売プラットフォーム」であるとの話がありました。

これは、携帯電話のサービスを提供している各通信キャリアが、契約者に対して、高性能のスマートフォンなどを提供しているスタイルを、ロボットの販売にも応用することを示しています。

ロボット製品のプロモーションと、ネット販売、及び一次サポートなどは、DMM.comが担当します。

ロボットメーカーは、優れた製品の製造に関しては、全責任を負う必要がありますが、その際に、新製品の開発に有益な情報をDMM.comから受け取ることができます。

また、両者が共同して、新製品を規格することも、予定されています。更に、ユーザーが利用するクラウド上の各種のサービスを、DMM.comの側で提供することによって、今後の開発に有益な情報を蓄積することが可能となります。

外部との対応は、基本的に、DMM.com側が行い、それでは対応できないロボットに関する技術的な対応は、ロボットのメーカーによって対応することになります。

DMM.make ROBOTSの特徴

ある程度、規模の大きなメーカーでは、営業部門、と製造部門が、分離されているのが通常です。

それと類似したスタイルを、複数の企業が一体化することによって、実現することを目指しているようです。各企業が、得意とする分野に、その力を集中することができる形態、と言えるかも知れません。すでに、数種類のロボットが、近日中に販売されることが予定されているようです。

「DMM Robotics Cloud」と命名されたクラウドのサービスでは、とりあえずは、製品のアップデートや、機能の追加などを行いますが、将来的には更に発展させる予定のようです。

例えば、ユーザーのアクセスによって、大量に発生する、と思われるビッグデータを収集することによって、新たなビジネスチャンスを獲得する材料、とすることが期待できます。

また、現在DMM.comが提供している各種サービスの既存会員に対する新サービスの提供なども、想定しているようです。

国内製のロボットだけではなく、海外のロボットを提供することや、日本のロボットを、海外で販売することなども、今後の課題となります。

2017年には、100億円程度の売上を目指している、とのことです。

DMM.make ROBOTSは何を実現する?

日本の企業が、このように積極的な動きで、世界規模の新規事業をスタートすることはあまりないことです。

しかし、最初に初めた企業が、終始、有利な立場を維持できる、と言うような例は、これまでもありました。

他の企業が先に初めたことを、後からコピーして、優れた製品を開発することには、長けている、と言われてきた日本の企業ですが、ロボットの世界では、最初から、最後まで、先頭を切っていくことが果たしてできるでしょうか?