VoLTE(ボルテ)は古くて新しい技術

以前から存在する「050」からはじまる番号で知られる「IP電話」は、インターネット回線を利用した音声通信ができる方法として知られています。

なんといっても、その通話料金が格安なのが魅力です。特に、一日中電話を利用している企業にとっては、手っ取り早い経費節減方法として、定着しています。

おなじインターネット回線でも、モバイル回線を利用した電話が存在します。

 

その名も「VoLTE(ボルテ)」です。「Voice over LTE」を略して「VoLTE」です。

IP電話とおなじように、音声を普通のデータ通信のようにパケット化して送受信します。いままでの携帯電話の通話よりも対応する音声の周波数帯域が広くなり、特に高音域の音質があがりました。

この記事では、そんなVoLTEの魅力をわかりやすく紹介しています。

いまさら音声通話なんて、と思う方も存在すると思いますが、このサービス特有のメリットがあるかもしれません。とりあえずは、通話の音質は、かなり向上したようです。

 

VoLTEは、古くて新しい技術

音声通話をパケット化して、インターネット回線を利用して送信する手法は、おなじみのものです。

それはADSLのサービスと同時期に提供が開始された「IP電話」です。格安料金が魅力でしたが、通信回線のリンク速度の低下により、通話が途切れたり、ノイズが入ったりすることもありました。

もちろん、モバイル回線を利用したサービスでも、同じような問題が発生する可能性はあります。

 

VoLTEは、現在の高速なモバイル通信回線を利用するため、会話が途切れる可能性は低いと思われますが、LTEのエリアを外れてしまうと、従来から利用されている3G回線へ自動的に利用回線が切り替わります。

高音質の通話ができる点以外にも、発着信がはやいのも特徴です。これは従来のように、音声通話をするさいに、LTEから3G回線に切り替える時間が不要であることが理由です。

通話料金に関して、たとえば、すでにVoLTEのサービスを提供しているNTTドコモではパケット料金が定額のコースであれば、追加料金は発生しないようです。

通話中でも、同時にインターネット検索等の高速データ通信が可能ですが、音声通話を優先して、データ通信をおこないます。今まで3G回線で利用できたものより高画質のビデオ通話も可能です。

 

VoLTEは、必要なのか?

現在の携帯電話の音質に不満のある方や、できるだけ低コストで音質のよい通話を希望している方にとっては、かなり魅力のあるサービスではないでしょうか?

現在の一般的なスマートフォンの利用方法に合わせて、通話中に高速データ通信が可能である点も評価できます。

このあたりが、以前の通話方式でしたら、通話を開始すると自動的にデータ通信が3G回線に切り替えられてしまい、低速での利用を強いられていました(通話中にデータ通信ができないキャリアさえあります。)。

 

いままでのIP電話や、その他の無料電話アプリと違い、通信会社の対策により、VoLTEのおこなう音声通話に関するデータ通信を優先する仕組みになっているところも、高音質とともに評価できる点です。

それだけ音声の途切れや、ノイズが発生する可能性が低いと言えます。

音質の進歩は、3G通話よりもあたらしい方式で音声の圧縮と伸張をおこなっていることが原因です。

 

しかも、必要なデータ伝送量(ビットレート)は、いままでの3G回線を利用する通話方式とほとんど変わっていないようです。

上記の点から、パケット料金が定額であり、特に音声通話による追加料金を支払う必要がないのであれば、利用価値はかなり高いといえます。

外出先で、しかも携帯電話だから、多少の音質低下はしょうがない、とりあえず伝えたい内容さえわかればそれでよい、といままで妥協してきた方には朗報といえるのではないでしょうか?

 

VoLTEによる新しい通話方式のはじまり

新しい技術には常に驚かされます。

それが昔からあたりまえの存在であった、音声通話をパケット化する技術であっても、それがモバイル回線を利用したうえ、高音質であるということに結局は驚かされることになります。

一つの技術の進歩が、それまで存在していた別の技術に影響を与えることがあることは、他の分野でもありました。

 

技術の進歩を味わえるだけでも、音声通話の革命を体験する意味はあるのではないでしょうか?

将来的には、その存在がどうなるのかと考えていた音声通話が、このようなかたちで復活するとは予想外でした。

もしかしたら、相手の声を直接聞かないと安心できない、という本能的な欲求が「VoLTE」を生んだのかもしれません。