ドローンが建設を変える?

「ドローン」と聞けばだれもが無人の偵察機や爆撃機が、他の国の上空を飛んでいる姿を想像するのではないでしょうか?

しかし、軍事的な目的だけのために開発された技術ではありません。

人間にとって過酷な環境と言う意味では同じような状況ですが、工事現場や災害の発生した場所などでも活躍することが期待されている存在です。

例えば、建設機械のメーカーであるコマツでは、建設現場の初期基礎工事の大部分を、自動化する事業を開始する、と発表しました。

この事業では、米国製のドローン(無人機)を使用して、上空から撮影した現場の画像に基づいてコンピューターが3Dデータを作成します。

そして、このデータに従って、自動化されたコマツ製のブルドーザーや、掘削機が、実際の作業に対応します。

人間に担当する仕事は、その進行を管理することが、主な内容です。必要となれば、稀に、それぞれの建設機械を、直接操作することがあるかも知れません。

 

ドローンと建設の関係とは?

これから将来にかけて、労働力の減少が発生する、と予想されています。

特に若い労働力が、必要となる分野では、ドローンを導入する必要性が、それだけ高くなっていくことは確実です。

また、上空から、現場の正確な地形データを取得することができれば、作業の効率は非常に高いもの、となります。

これまでのように、人間が測量する方式では、非常に時間がかかっていた工程を、短時間で終了することが可能となります。

その分、作業を開始できるまでの期間を短縮することができます。

これまでも、自社製の建設機械の自動化に取り組んでいたコマツでも、現場の地形データを取得することに苦労していたようです。

正確な地形データがなければ、せっかく自動化した各種の建設機械も、思ったように動いてはくれません。

その問題を、他社製のドローンを使用して、解決することによって、新たな事業を立ち上げることも可能となりました。

今回採用したドローンは、米国のスカイキャッチ社の製品ですが、今後数年で、少なくとも200機のドローンをコマツにリースすることを予定しています。

 

ドローンと建設のメリット

どのような工事でも、まずは測量からスタートします。

しかし、これから開発を初める場所が、どのような状況であるかによって、それに必要とする時間は大きく異なります。

例えば、ほとんど人の入らないような奥地であれば、測量を担当する人が、その場所に行くだけでも、数日間を、必要とするような場合もあります。

ところが、ドローンを使えば、そのような問題は起こりません。

空から、目的地の上空に到着して、すぐに測量を開始すれば、数百万ヶ所の測量を15分以内に終了する能力を持っています。

しかし、メリットはそれだけではありません。

測量の精度も、大幅に向上しますので、誤差が、1センチメートル以内に収まります。

人間では、数メートル以上の誤差も、あり得るため、とても、人間では敵わない部分です。

そして、このような精度の高い地形データに従って、工事計画を立てることができれば、設計のミスによって工期が伸びるような事態を防ぐことが可能となります。

このような手法が一般的になれば、結局、工事にかかるコストも、激減することが期待されます。

 

ドローンと建設の将来

人手不足になれば、海外から若者を呼ぶしかない、と言うような意見もあるようです。

しかし、これから、ほとんどの分野で、これまで人間の対応していた作業を自動化する流れが加速されます。

自動化しても、そのシステムをコントロールするオペレーターは必要なりますが、その作業はほとんど力を必要としないものです。

どちらかと言うと、力よりも、知識と、経験を必要とする内容、となりますので、とても単純労働とは言えません。

労働力の減少、と言うピンチを、逆にチャンス、として利用する一つの方法が、ドローンの利用などによって、少ない人員で、大きな作業に対応することを可能とするシステムを提供する新規事業の立ち上げです。

将来の人手不足が確実だとしても、あまり悲観的になる必要は、ないのかも知れません。

他の国から、人を呼んでくるにしても、単に、しんどい仕事を、安い賃金でやってもらおう、と考えるのはどうでしょうか?

例えば、コンピューター関連の知識を蓄積できるような、もう少し高い次元での仕事を提案しなければ、日本で長期間働いても、結局何の知識をつけることもなく、お金だけを持って帰国することになります。