SIEM(シーム)はマルウェアにもすぐ対応可能なセキュリティツール

各企業では、セキュリティ対策のためにかなりのコストを費やしているのが現状です。

それでも、完全に守ることができないところが、この問題の奥が深いところです。

一般的には、外部からの侵入を防いだり、コンピューターウィルスなどのマルウェア(不正プログラム)の感染から通信端末を守ったり、と言うような手法で企業全体の安全を確保しているようです。

それでも、新手の手法によって、被害を受けてしまう危険性は常に存在しています。

そこで、もしも守りを破られて、何らかの脅威がその企業のネットワーク上に存在するような事態が発生した場合に、早急に対応できる体制が必要になります。

それには、ネットワーク上に、いくつか存在する通信機器や、パソコンなどの端末の状態を、常に監視する必要があります。

その目的で導入される仕組みが「SIEM(シーム)」と呼ばれているツールです。

実際には、どのような方法によってリアルタイムでネットワークの安全を守っているのでしょうか?

 

SIEMとは?

その企業内のネットワーク上に存在する通信機器、及び端末のログ情報を、リアルタイムで監視することによって、怪しい動きをしている機器を特定するシステムです。

万が一の場合でも、その被害を最小限に抑えることができるところが特徴です。

このログ情報とは、各機器が記録しているアクセス情報やデータの送受信情報であり、これを専用の機器によって即時に収集して早急に分析することができれば、ネットワーク内に存在する脅威の存在を容易に検知することが可能です。

米国では、この手法によるセキュリティ対策が一般的ですが、日本国内ではあまり採用されていないようです。

しかし、今後は、この手法による対策が一般化するのではないでしょうか?

このシステムには、ネットワークに接続されたパソコンなどの端末によって、どのようなアプリケーションが利用されているかを確認する機能も用意されています。

また、それぞれのアプリケーションがどのような目的で利用されているか、という点を監視することも可能です。

その結果として、業務の適正な運営を図ることも期待されているシステムです。

 

SIEMのメリット

企業内部のネットワークを監視するだけではなく、インターネットへの接続状況も、確認することによって、内部の重要なファイルが、遠隔操作された端末によって、流出されることを防ぐことも可能となります。

また、ログ情報をリアルタイムに分析するだけではなく、過去の情報と照らし合わせることによって、初めて脅威の存在が判明することもありえます。

同様に、複数の機器から収集したログ情報を、時系列に並べることによって、例えば、特定の端末から行われている大量の不正アクセスを、確認することなどが可能となります。

このシステムを導入すれば、これまでのようなセキュリティ対策では、すぐには検知できないような形態の脅威に対しても、早急に対応することができます。

特に、多数の端末と、通信機器が設置されている大規模なネットワークであれば、このシステムの価値が更に大きくなります。

これまでのセキュリティ対策と同時に、このような、ネットワーク全体をまとめて監視するシステムを導入すれば、非常に安全な通信環境を実現することができます。

 

SIEMのこれから

メーカーによって、ログ情報の形式が異なるため、機器によっては、そのログ情報を、このシステムに対応した形式へ変換しなければ、分析できないようなケースもあるようです。

しかし、将来的に、ログ情報の形式が統一されるようになれば、そのような問題も解消することが予想されます。

しかし、小規模のオフィスや、一般家庭には、すぐに導入できるようなシステムではなさそうです。

それでも、このように強力な効力を持っているシステムが、全てのネットワークで、一般的に利用できるようになることを期待してしまうのは、自然なことです。

パソコンなどの端末にインストールしたアプリによって、同じネットワーク内に存在する全ての機器のログ情報を確認することが簡単にできるようになればどうでしょうか?

そうなれば、小規模な企業や一般の家庭でも、このシステムを利用したセキュリティ対策が可能となる日がやってきます。