ディープ・ラーニング(深層学習)は、人間なみの頭脳を実現?

研究者によると、人間の脳とコンピューターはどちらも電気信号及び化学変化によって情報処理を行っているため、基本的に違いはないそうです。

そうなると、将来的に「人工知能」を完成させることができそうに思えます。

しかし、そこには大きなハードルが存在しているようです。

それを超すために、現在の研究では、人間と同じような学習能力をコンピューターに持たせることを目標にしています。

 

しかし、どのような内容のデータを学習させれば、コンピューターが答えを予測する精度を向上させることができるのか、と言う部分で、非常に大きな壁にぶつかっています。

それを、解決する手助けになるのが「ディープ・ラーニング(深層学習)」と呼ばれている手法です。

 

ディープ・ラーニングとは?

人間の頭脳を構成している神経組織が、外部からの刺激によって新しい情報を取得して、それで能力を向上する仕組みをコンピューターとして再現したものです。

これまでのように、いきなり答えを出すようにプログラムするのではなく、何度も同じような情報を処理することによって、その情報に対する処理方法が、次第に高い次元に上がっていくようなイメージです。

少しずつ、深い層まで理解を深めるところから「深層学習」と呼んでいるようです。

例えば、Apple社の音声認識技術である「Siri」などは、ユーザーが利用すれば、するほど、その声の特徴を分析する機会が、増えることによって、音声認識の精度が、向上していきます。

Google社では、この技術を利用して、Youtubeの動画から、指定されたイメージを見つけて、モニター画面に表示させることに成功しています。

 

ディープ・ラーニングの効果

人間に例えれば、生まれてすぐの状態では、とても言葉を理解することはできません。

しかし、毎日、同じ言葉を、何度も耳で聴くことによって、数ヶ月後には、その言葉を話すことが可能となります。

また、その意味に付いては、更に数ヶ月、若しくは数年経過する間に、少しずつ理解することになります。

つまり、これまでのように、一定のプログラムを入力すれば、すぐに正確な答えを出せるシステムではない、と言うことになります。

 

すぐに、正確な答えを出すことができなくても、長期間利用することによって、かなりの確率で、正確な答えを出すことができるシステムへ成長することができます。

他の分野では、例えば、新薬の開発の分野でも大きな成果を挙げているようです。

この場合は、人間の持っている視覚、聴覚、及び味覚などを、正確に再現したシステムを構築することによって、ディープ・ラーニングの手法を、応用しているようです。

更に、多くの分野での応用が予想されますが、特に、これまでのコンピューターが苦手としていた分野で、この手法が活躍すると思われます。

 

ディープ・ラーニングの発展の末には何がある?

人工知能が、どの程度まで進化できるか、に付いては、現在でも論争があるようです。

人間を超えることはできない、と主張する人もいれば、近い将来には人間以上の知能を獲得できる、と言う意見もあります。

しかし、このディープ・ラーニングの理論を採用したコンピューターが、将来的には、人間に代わって、コンピューターのプログラム自体の開発を行うことができる程度の能力を、獲得する可能性はかなり高い、と思われます。

もしかしたら、人間以上にそのような作業に向いているかも知れません。

そうなると、そもそも、人間以上とか、人間を超えたとか、と言うような議論は、意味がなくなるかも知れません。

 

コンピューターが、新しいプログラム、と言う、言わば自分の子孫を、自由につくるようになれば、太古の地球のように、昔から生存していたネアンデルタール人と、その後で登場した現生人類との関係のようになるかも、知れません。

つまり、自然淘汰によって、環境に適した行動様式をとっている方が、生き残るだけの話です。

もしかしたら、ネアンデルタール人と、現生人類のように、両者が、混ざり合うかも知れません。

脳には、コンピューターが埋め込まれて、体だけは、人間の肉体で構成されたサイボーグによって、埋め尽くされた地球は、想像するだけであれば、楽しめそうな未来です。