脳型コンピューターの実現する未来は?

現在、一般的に利用されているコンピューターは、あらかじめプログラムされた命令の範囲内でデータ処理などの作業を行います。

また、その処理はプログラムに定めた順番で行いますので、特にプログラムに記述の無い限りは外部からの刺激によって、プログラムの命令から外れたことを、行うことはできません。

このような仕組みを「ノイマン型」と呼んでいるようです。

 

このような、現在では常識とも言えるコンピューターの基本設計を全く変えてしまう存在が「脳型コンピューター」です。

なぜ「脳型」なのかと言うと、人間の脳のように外部からの刺激によって内部に新しいネットワークが誕生するように設計されているからです。

全く、プログラムにないデータ処理を行うことも可能となります。

誕生したばかりの段階では、どの程度の進歩を遂げるのかは予測不能ですが、これまでと同じように急速に発展することが予想される分野です。

 

脳型コンピューターとは?

2014年の夏に、米国のIBM社が、脳型コンピューターの実用化に繋がる、新しいCPUの開発に成功したことがニュースとなりました。

人間の神経細胞の100万個に相当する機能を、2センチ角の小さな部品にすることに成功したとのことです。

新しい刺激に応じて、それを処理するネットワークが作成されますので、複数のデータ処理を同時に行うことが可能です。

また、プログラムの中には存在していない状況にも臨機応変に対応することが可能です。

ちなみに、人間の大脳には、00億個を超える神経細胞が存在するそうです。

この開発は、米国の国防総省が行っているプロジェクトですので、どうしても、武器利用が優先されることになりそうです。

戦闘用に開発されたロボットに、この機能を搭載すれば、命令に従ってどのように予想外の困難な状況が発生しても、敵の拠点を破壊したり敵将の命を奪ったりすることができるようになりそうです。

しかし、平和的な利用方法でも非常に期待できる存在です。

 

脳型コンピューターの可能性

これまでのコンピューターであれば、プログラムの際に予想された事態でなければ、ハプニングに対応することができませんでした。

あくまで、想定された範囲内の出来事に限って、対応することが可能であるところが人間との違いであると、一般的には説明されてきました。

ところが、この新しい技術を採用すれば、基本的にそのような制限は無くなります。

また、同時に複数のデータ処理を行うことで、全体としての処理能力が飛躍的に向上することになります。

そのため、これまでは、解析に長時間を必要としてきた、ビッグデータの処理や、複雑な判断を必要とするため、人間の五感によってしか分析できなかった分野にも、コンピューターが進出するかも知れません。

 

例えば、

  • 前方の状況に応じてあらゆる判断を行う必要がある自動車の運転
  • 患者の状況によって多数の治療方法から最適の手法を選定する必要がある医療の分野

などです。

将来的には、ロボットのドクターの登場によって、無医村などと言う言葉が無くなることが期待されます。

また、自動車の運転も、ネットワークによってコントロールされ、人間よりも危険回避の能力が優っているロボットが運転手を務める世界が実現すれば、どうでしょうか?

それぞれの車の走行が完全にコントロールされると、交通事故は1年に一度くらいの割合で発生する「ハプニング」として、大ニュースになるかも知れません。

 

脳型コンピューターのある未来

いくら想像しても限度がありませんが、それほど、この新技術は可能性を秘めた存在です。

しかし、問題がない訳でもありません。

この技術を利用して「無差別殺人マシーン」などを、作成することが予想されます。

もともと、武器として有効利用するために、開発されたものですので、近い将来には悪利用する人が、実際に出てくるのではないでしょうか?

技術的には、簡単に模倣できるものではありませんが、コンピューターウィルスでさえテロ活動のツールとして利用され、現に大きな被害が発生している現状では単に想像だけでは終わりそうにありません。