ネットワークのボトルネックが存在するのはどうして?

大きな川が流れているのにその幅を狭くしてしまうと、どうしても、流れる水の量は減ってしまいます。

理想から言えば、海にたどり着くまでの間は川の幅が変わらないことが望まれます。

しかし、それはかなり無理な注文です。

途中で、川幅が狭くなっても、氾濫しない程度の水量に調整して流すしかありません。

これは、データが流れているネットワークの世界でも同様です。

 

ネットワークの世界であっても、途中で送信できるデータの容量が減少する区間が存在します。

そのため、その回線の通信速度が最初から最後まで一定に維持されることはありません。

このように、データ通信の速度を低下させてしまう、様々な原因を「ボトルネック」と呼んでいます。

それでは、どのようなものがそれに該当するのでしょうか?

 

ボトルネックとは?

ボトルネックとはネットワークに存在する、通信速度を低下させる要因を示します。

「瓶の首(ボトルネック)」が存在することによって、飲み物が、一定の時間に注がれる量に制約があり、その首の太さに応じた量以上は、期待できないところから命名されたようです。

瓶の首には一度に全てが注がれると、グラスなどが溢れてしまうことを防ぐ働きがありますので、本来の意味では目的が異なります。

ネットワークの場合は、できるだけ同じ速度で最後までデータを転送することが望まれますので、このような「首(ネック)」の存在は好ましくないものです。

 

ネットワークの場合は、途中で、別の回線を経由する際には、その回線に特有の通信速度によってデータの転送速度が制限されます。

最初に利用していた回線よりも、低速の回線を経由すれば、その段階で全体としての通信速度が低下するのは当然です。

逆に、最初に利用した回線が低速であれば、その後、通信速度の早い回線を経由しても、全体としての通信速度は向上しません。

回線自体の速度が早くても、その途中に設置されている通信機器の性能によって、速度が低下する可能性もあります。

例えば、光回線などの高速データ通信を利用していても、旧式のルーターなどを利用しているケースです。

一カ所でも、そのような機器を利用していれば、データ転送全体の速度アップは期待できません。

 

ボトルネックは防げる?

ボトルネックは、宅内のネットワークに問題があるのであれば解消が可能です。

使用している通信機器や、LANケーブルなどを全て最新の規格に適合したものに交換することができれば、大幅な通信速度の向上が期待できます。

また、利用しているパソコンなどの通信端末のスペックを再確認することも必要です。

ネットワーク自体が高速回線に対応していても、利用している端末の通信速度が、一昔前のものであれば意味がありません。

有線LANであれば「1000Mbps=1Gbps」に対応しているかどうか、無線LANであれば、少なくとも「IEEE802.11n」できれば「802.11ac」に対応しているかどうか、などを確認する必要があります。

端末と、設置している無線ルーターなどの通信機器のどれかが、最新の規格に対応していなければ、対応していないものが「ボトルネック」となります。

複数の通信端末を、同じ環境で利用している際に、その中の1つにだけ、通信遅滞が発生する場合は、その場所のネットワーク自体には、ボトルネックは、存在しない、と判断することができます。

宅内のネットワークにも、使用している通信端末にも、問題がない場合は、契約している通信回線自体に問題が発生しているか、インターネット経由でサービスを提供している側に、問題が発生している可能性が高くなります。

 

ボトルネックの影響

ほとんどのサービスを、インターネット上から提供することができる「クラウド・サービス」にとっても、ボトルネックの存在は非常に大きな問題となっています。

使用しているパソコンなどにインターネットされているアプリケーションの代わりに、インターネット上のサービスを利用する訳ですから、その端末の操作に対する反応速度は宅内のネットワーク環境だけでは決まりません。

インターネット自体の通信速度、及びそのサービスを提供している、業者のサーバの設置台数などの提供環境が、そろわないと、快適な利用環境が、期待できません。

そのため、クラウドのサービスを契約する際には、他の利用者の口コミなどを確認して、快適な利用環境が、全ての時間帯で提供されているのかを確認しておく必要があります。

通信遅滞を体感するような、ボトルネックが存在していないサービスであることを確認した後で、最終的に決定することをお勧めします。