日本語入力アプリ「Simeji」はなぜ人気?

iPhoneでは、比較的最近まで、文字入力の補助をする基本的な機能である「IME」を、他社が開発することを認めていませんでした。

その方針も、iOS8の提供と同時期に変更され、現在では、他社から多数のIMEアプリが提供されています。

その中でも、特徴的な機能が人気となり、多数の人が利用している、iOSデバイス用のIMEアプリが「Simeji(シメジ)」です。

 

Simejiとは?

元々は、日本人の二人のプログラマーが、Android OS用に開発していた文字入力用のキーボードアプリでした。

その後、現在の名称である「Simeji」として、2008年11月に最初のバージョンがリリースされました。

このユニークな名称は、当時、このアプリが利用していた、他のIMEサービスである「Social IME」から、その綴りの一部と、その後ろに「字」の字を、アルファベット化した「JI」として、結合したネーミングです。

 

このSocial IMEは、インターネット経由で文字変換を行う、クラウド上のサービスです。現在では、Simejiは、Baidu IMEを利用して、文字変換を行っています。

また、標準設定では、機能が無効にされていますが、バイドゥ社のサーバーで、提供されているクラウドサービスとして、文字変換や、新たな顔文字の使用などを可能とするサービスも提供されています。

 

これ以外にも、独自で開発した辞書を利用して、文字変換を行う機能を当然持っています。

多数のユーザーの利用に伴って、常に、登録した単語の数が増加していくため、変換の精度も上昇していくのが、このようなクラウドサービスの特徴です。

しかし、その半面、誤って登録した個人情報が共有されてしまう危険性も存在します。

アプリの名称をSimejiに変えた後で、バイドゥ社に、このアプリを売却すると同時に、アプリを開発した2名もバイドゥ社へ移籍しました。

そして、iPhoneなどのiOSデバイスでのIMEアプリの提供を開始して現在に至ります。

 

Simejiに問題はないの?

2013年の12月には、このアプリがユーザーが入力した情報を、無断で外部に送信している、とのニュースが流れました。

これは入力された文字を変換する際に、クラウド上の文字変換機能を利用する設定が標準の設定であることによります。

その後、このクラウド変換機能が、標準設定では無効化されている、新バージョンが配布されるようになりました。

アプリを制作しているバイドゥ社の発表では、セキュリティ対策がとられている通信方式によって送信しているとのことです。

それでも、現在の設定では、希望した場合にのみこの方法で文字の変換を行っています。

 

現在は、機能を有効にすることで、初めて「クラウド超変換」の機能が有効になります。

この機能を利用することによって、更に変換候補が増加しますしその精度もアップします。

新語や、流行語なども、表示されるようになります。他にも、キーボードの背景の変更や、文字入力方法の細かい設定変更などの機能が搭載されています。

これこそ、他社製アプリの理想型である、と言えそうです。

多機能の裏返しとも言えそうな問題も、過去に発生していますが、クラウド上の変換サービスの利用が、現在の通信端末の世界では一般的な流れです。

今後も、問題のない範囲で、有効に利用すれば、それで良いのではないでしょうか?

特に、他のユーザーと共有すると、個人情報の流出になってしまうような情報を、他の人と共有する辞書へ登録するような行為は絶対にしないように注意する必要があります。

 

Simejiの今後

現在、Android版のSimejiアプリでのみ、提供されている機能も存在します。

例えば、文字入力を行う際に、その機能を拡張するアプリ(マッシュルーム・アプリと呼びます。)を利用して、単語検索や、独自の顔文字などを、選択することが可能となるものがあります。

同じように、アドレス帳を、文字入力画面と同時に起動するような対応も可能です。その他には、端末内に保存している画像のURLを、メッセージに添付するなどの機能を利用することができます。

iOS版でも、今後の採用が期待される部分です。

とにかく、面白い文章を作成したい人や、独自性のある世界を、自分の文章の中で表現したい人にとっては、欠かすことが出来ない文字入力用のアプリ、と言えるのではないでしょうか?