新技術騒音のなかでも声を認識できるマイク「AmiVoice Front」とは?

神経を使う作業をしながら、その結果を手書きで記入するという業務に対応している作業員がいるとします。同時に2つの動作に対応する困難を考えると、何らかの対策が必要では?

そのような作業環境を劇的に改善できる製品が「AmiVoice Front」。騒音や雑音のなかでも、正確に作業員の声を認識できる新技術を搭載した小さな製品です。その実力はどの程度のものでしょうか?

AmiVoice Frontによる音声認識とは?

日本のアドバンスト・メディア社が開発したウェアラブルデバイス「AmiVoice Front WT01」。

首から下げたこの製品があれば、大きな騒音のなかでも音声認識と通話が可能となります。そして音声認識に対応した各種のアプリケーションを利用できるハンズフリー・アイズフリーの端末としても利用可能です。

この製品を開発したアドバンスト・メディア社では、以前から音声をテキスト変換して、ハンズフリーで入力できるシステムを開発していました。その音声認識エンジン「AmiVoice(アミボイス)」を騒音・雑音によって音声が聞き取りづらい環境でも、利用できるようにした製品がAmiVoice Frontということです。

これまで比較的静かな環境で利用されることを想定していたAmiVoiceのシステム。これが場所を選ばずに利用できるようになれば、工場などでもハンズフリー・アイズフリーで作業を行うことが可能となります。

実際に救急車による患者搬送時という極端に過酷な現場でも、この製品が有効に利用できることが実証されました。

AmiVoice Frontの活躍できる分野

救急現場では患者の対応と同時に、各種の連絡と患者の処置記録を残す必要があります。そのような状況でAmiVoice Frontを利用すれば、ハンズフリーで搬送先の病院へ連絡、そして記録が必要な事項を声に出せば、それを文字化して自動で入力できます。

この製品には2つの高指向性マイクとスピーカーを搭載。この状態でも最大で90dbの騒音がある環境、又は風速5メートルの風が吹いている環境でも音声を認識できます。この性能はヘッドセットを装着すれば、それぞれ最大で100db、風速10メートルに対応可能。

多様な現場作業に対応できると思われるAmiVoice Front。現在、病院のナースコールと連携させるシステムを考案中とのことです。これはナースコールをスマホで受けることを前提とした構想です。患者対応中に音声で指示を出したり、持っているスマホにナースコールと同時に患者の治療記録などを表示させたりするようなシステムとなるでしょう。

AmiVoice Frontの開拓した新しい分野

この製品向けの新システムを開発できるSDK(ソフトウェア開発キット)も120万円で販売され、すでに20セットが完売しているという現状。それだけハンズフリー・アイズフリーで作業できる環境が要請されているということでしょう。

過酷な現場であるほど、少ない人数で厳しい作業内容に対応する必要がある日本の労働環境。それを少しでも改善するには、今回紹介したAmiVoice Frontのような製品・技術を有効に利用する必要があると思います。

高価なSDKがすぐに完売するということは、これから多くの分野でこの製品が大活躍するということです。2015年8月に販売が開始される予定(価格未定)のAmiVoice Frontに期待できそうです。